JIKOKENNJIYOKU-NIKKI【21st Century】

明日から本気出すわ。

【ネタバレあり】「この世界の片隅に」トンデモ感想

11月12日(土)全国公開 劇場用長編アニメ「この世界の片隅に」公式サイト

 

映画「この世界の片隅に」を観てきました。

「聖の青春」は今日が封切りだったんですね。

映画『聖の青春』 大ヒット上映中!

 

こちらも近日観られたらと思います。

 

さて、話を戻しまして。この世界の片隅にですが。

全くの予備知識なく観たわけです。

アニメ、戦時中の話、くらいの情報量で。

長編アニメということでしたが、長いな、とダレることはありませんでした。

淡々と話がテンポよく進む感じ。

 

エピソードベースで、特に主人公や登場人物の内部描写に偏ることなく、泣かせようといった感情移入を狙った演出もなく、物語が進んでいったのは観やすかったです。特定のメッセージを発信してない感じかしら。

 

ただね、そうされると余計に際立つというかね。悲惨さとか、やるせなさとか。

 

もっと主人公や戦時中の人が悲しげな描写を増やすと安易に「悲しい!」「戦争、絶対ダメ!」「原爆ダメ!」といった気持ちを持てるんだけど。おそらくそういったわかりやすさっつーか、わかったフリっつーか、思考停止させないようなストーリーなんかな。

 

淡々としていて、なんと感想を述べていいかわからない。うまく表現する語彙力を持ち合わせていないというのが正直な今回の感想です。

 

ここからネタバレ入りますが。

 

主人公のすずは絵を描くのが好きなわけで、その描写がたびたび出てくるわけです。

で、右手失うじゃないですか。

 

あれで参りましたね。

あそこで安易に右手失って辛い、絵を描けなくなったとかに持っていくと安っぽい話で終了だと思います。

 

実際はちがいましたね。

右手を失って生活面でも足手まといになったり、それよりも同居の夫の姉の子が亡くなってますしね。

絵が描けなくなったことよりも切迫感といいますか、もうやってられねー感が強いっすわ。

 

だからね、こう戦争反対とかラブ&ピースとかそういう言葉に安易に落とし込めない映画でしたね。(さっきから同じことばかり言ってんな、俺)

 

あれですずさんが呉から広島戻ってたらエグすぎたわ。呉でも十分キツかったけど。

淡々と人が亡くなっていく。そういう時代と社会だったんだな、と。たしかに狂ってるよね。

 

で、映画を観終わって、ひとりでなんとも言えない気持ちになって映画館を出ていく時でした。

 

僕の前を歩いていた女性がとてもキレイだったんですね。

 

んで、エスカレーターで僕の前に乗っていたので、すぐ後ろに立って、「これは、この距離は他の人がみたら、カップルだと思われるんじゃないか」とかバカな考えが一瞬よぎったんですわ。

これ、映画見終わって3分経ってないからね。

 

こういうことだと思います。

俺が言いたいことは。

 

で、その後つけ麺食べにいったのね。

そこで券売機で列をなしていたから並んで購入しましたよ、僕も。

そしたら、なんか僕が気づかないうちに横入りしてしまっていたみたいだったんですね。男性がひとり後ろにいたの。

 

そのことに気づいたので、僕はその男性に「すみませんでした(結果として横入りとなったことに対して)」と謝ったわけ。無反応でしたけど。

 

で、店員さんが並んでいる客に対して、「何名さまですか?」って順に聞いてきたのさ。

で、僕が横入りしてしまった人より先に僕のところにきたので、「すみません、こちらの方が先なので」とさっき結果として横入りしてしまった男性に譲ったのね。無反応だったけど。

 

そこでね、僕はイラっときたわけですよ。

「いや、俺、ちゃんと謝ったよね、譲ったよね! なんで無反応なわけ!? なんか反応すればいいのに!!」って内心イラっとしたのね。

 

でもね、でもさ、元を正せば、俺が気づかずに横入りしてたわけじゃん。それを横入りしてすみませんでしたって謝ってその反応がないことで俺はイラっとしたわけじゃん。

 

元々俺が彼に気づいていたらこうはならなかったわけじゃん。俺はなんで何に憤ってんだ、と。

 

こういうことだと思う。

今回の映画の俺の感想って。

 

つまりね、もう時代も環境もちがいすぎて、エピソードに対して咀嚼して理解を深めたり、進められるんだけど、肌感覚としてはしっくりこれないわけね。

 

だから作品をみても、「これは主人公が右手を失ったことにフォーカスして見ると、右派や左派を暗喩した作品として読み取れるな。ということで、過度なナショナリズムを批判しているのかもしれない」とか、明後日の方向の感想がよぎったりするわけですよ。

 

ということで、その思いを強めるべく、つけ麺屋をあとにした僕はグレーなマッサージにいきました。

 

結果、そこは白に近いグレーでした。

 

 

そういう映画でした。