JIKOKENNJIYOKU-NIKKI【21st Century】

明日から本気出すわ。

死の自己決定について

僕は死にたくないし、つーか、それ以前に死ぬことなんて考えてもいませんが、死生学に関する論文(本人はエッセイ的と言ってますが)を読んでいて、思わず頷いてしまった部分がありましたので、丸々抜粋します。

柴田博(2015)「学際的な学問としての死生学」医療と社会 vol25 p9-20
https://www.jstage.jst.go.jp/article/iken/25/1/25_9/_pdf
 
「死の自己決定について」
人間は他者との関係性の中で生きている。身体は自分のものといえばいえるがその取り扱いの些細な行為1つとして他者との関係抜きには選択出来ない。いかに汗だくになっても、電車の中で素っ裸になって下着を取り換える正常な人はいない。そういう他との関係性の中で人生を送った個人が、死ぬときのみすべてを自己決定出来ると考えることはなんとも不自然である。元気な時期のある瞬間に1人で決めたリビング・ウィルが死の間際まで変わらないとするのも不自然である。本人の終末期に対する意志は1人で自己決定するのではなく、narrativeに第二人称の死を味わうであろうである人々に思いを伝え、最期の選択はそれを受け取った人々の合意形成によってなされるのが自然と考えるのである。


以上。

他との関係性で生きてきた個人が死ぬときだけ全てを自己決定できると考えるのは不自然、という考え方に目からウロコでしたよ。えぇ。

興味を持った方は上のurlに全文ありますので、どうぞ。